比治山公園・富士見台展望台（北側）。広島市は平成２７年７月、比治山公園「平和の丘」構想を策定しました。比治山公園の歴史的経緯や立地特性を生かして、同公園の歴史的、自然的、文化的な魅力を訪れた人が体感でき、一望する街並みから平和を実感できる広島市の魅力的な新たな拠点として再整備される計画です。【他の写真】
ひろしま文芸の碑（富士見台展望台）。「平和の丘」構想のコンセプト（基本的な考え方・概念）その１は、「都市に込められた平和への思い」を共有する場。世界中から人々が訪れる平和記念公園から南東２ｋｍに位置し、標高７１ｍの丘の上にある比治山公園は陸軍墓地や戦没者慰霊碑、被曝建物の頼山陽文徳殿や被曝樹木のソメイヨシノなどがあり、被曝の実相に触れられる場所です。このことから、被爆の実相を伝える平和記念公園とともに平和への思いを共有できる場として整備されます。【他の写真】
ひろしま文芸の碑から富士見台展望台南側を望む。「平和の丘」構想のコンセプト・その２は、「都市の美しさ・復興の力強さ」を実感する場。比治山公園は、戦災復興のシンボルである「平和大通り」の東端に位置し、丘の上という特性からデルタの美しい広島市の町並みと緑あふれる平和大通りを望めます。この特性により、都市の美しさと原爆の惨禍から復興した都市の力強さを実感できる場所にします。【他の写真】
比治山公園・富士見台展望台（南側）。「平和の丘」構想のコンセプト・その３は、「都市に息づく文化・自然の豊かさ」を体験する場。比治山公園は都心に位置しながら緑豊かな自然環境に恵まれ、広島市現代美術館や広島市まんが図書館、野外彫刻などの文化施設もあります。文化に親しむ楽しさや感動を味わえ、子どもが遊びを通じて自然を体験で来る場にします。【他の写真】
富士見台展望台から西方の広島市中心市街地を望む。「平和の丘」構想の事業展開の例として次のような具体的事業が計画されています。（１）広島を訪れた世界の政治家や著名人の「平和へのメッセージ」碑などの設置。（２）陸軍墓地などの再整備。（３）被曝建物である頼山陽文徳殿の活用。（４）眺望の確保（樹木の剪定等）。（５）展望施設の整備。（６）美しく品のある都市景観の創出。（７）学生や若手芸術家などの減殺美術作品の設置。（８）カフェ・レストランの誘致。（９）放射線影響研究所移転後の敷地の有効活用など。【他の写真】
富士見台展望台から南方の広島市中心市街地と瀬戸内海を望む。中央遠くに似島（にのしま）の安芸小富士（あきのこふじ＝標高２７８ｍ）が見えます。富士山に似ている安芸小富士が望めることから「富士見台展望台」と命名されました。
広島市まんが図書館そばの公園。田中薫（たなか・いさお）の作品「1・1・√2」も見えます。この向こうに明治天皇の休憩所「御便殿（ごべんでん）」跡地があります。【他の写真】
「御便殿（ごべんでん）」跡地。日清戦争（明治２７年７月２５日～２８年４月１７日）開戦に伴い、広島市は臨時首都になりました。大本営が広島城内に設置され、広島臨時仮議事堂（仮設の国会議事堂）とともに天皇の休憩所「御便殿」が広島市中心地に建設されました。議会終了後、「御便殿」は比治山に移設され観光名所になりましたが、昭和２０年８月６日の原爆投下により壊滅し、現在は跡地だけが公園として残されています。【他の写真】
比治山スカイウォーク。比治山公園ふもとの広島市南区段原から丘の上の比治山公園山頂付近まで全長２０７．４ｍ（うち動く歩道は７７ｍ）の登山用の立体遊歩道です。広島段原ショッピングセンター３階からもスカイウォークに入ることができます。平成１０年３月から運用されています。広島市南区役所が管理運営しています。【他の写真】
比治山スカイウォークは動く歩道とエスカレーターにより、３７．５ｍの高低差を登り下りすることができます。歩くこともできます。公園散策や桜の花見、広島市現代美術館（改修工事で休館中）、広島市まんが図書館（サービス休館中・貸出可）を訪れる人が利用しています。けれども、利用者が少なく、維持管理費に対する費用対効果が悪いため、廃止も検討されましたが、現在まで存続しています。【他の写真】
