今回は尾道市を訪ね、千光寺公園を撮影します。その前に、おのみち映画資料館(海岸通り・尾道市役所前)に寄りました。尾道を舞台に撮影された映画や、広島出身の映画監督の資料やポスター、撮影機器などが展示されています。
おのみち映画資料館。この映写機は、実際に映画館で使用されていたものです。おのみち映画資料館には、尾道市出身の大林宜彦監督の映画資料はありません。大林宜彦監督の尾道市を舞台にした映画作品は多数あります。代表的な「尾道3部作」は、「転校生」(1982年)、「時をかける少女」(1983年)、「さびしんぼう」(1985年)。さらに「新尾道3部作」として、「ふたり」(1991年)、「あした」(1995年)、「あの、夏の日」(1999年)があります。これらの資料は展示されていません。大林監督は“映画のロケ地跡は自然のまま”残したいと考えています。一方、尾道市は“映画のまち尾道”として観光客誘致の多彩な施策を行っています。この対立で、大林監督は作品展示を許可していないのです。
おのみち歴史博物館(旧尾道銀行本店・尾道市重要文化財)。尾道遺跡出土品や市指定文化財、歴史資料などが展示してあります。外観の大きな建物に比べて、内部の展示室は意外に小さかったです。
尾道ラーメンを食べました。尾道訪問は今回で3回目ですが、本場の尾道ラーメン店で食べたのは初めてで、美味しかったです。「尾道ラーメン」は、台湾出身の朱阿俊が尾道で作った中華そばがルーツで、瀬戸内海では有名です。
尾道市内の国道2号線から、千光寺山(千光寺公園・標高144m)を望む。今回は、あの千光寺公園を訪れる旅です。
千光寺山ロープウェイ山麓駅。この団体は中国人の観光客でした。
山麓駅を出発。千光寺公園山頂駅まで、ゴンドラで3分間の空中散歩です。
尾道市街が見渡せます。左前方の遠くに小さく、瀬戸内しまなみ海道の新尾道大橋が見えます。その右の島は向島。向島と尾道市の間の海は尾道水道(日本遺産認定)です。瀬戸内しまなみ海道は、広島県尾道市と四国の愛媛県今治市を結ぶ、全長約60kmの、瀬戸内海の島々を渡る自動車専用道路です。
千光寺山の中腹にある千光寺が見えます。「寺の町」尾道市には、他に著名な耕三寺(生口島)もあります。「私が友人に求める美点は、ユーモアと下心のない態度です。これは友情の最も大切な美点です」(フランソワーズ・サガン)。フランソワーズ・サガンについては、こちら。
小雨が降り始めました。尾道市は、「寺の町」「文学の町」「映画のまち」「猫の街」「坂の町」などと呼ばれる多彩な街です。いつか、映画、文学、寺、猫など、テーマ別に尾道を撮ってみたいです。
千光寺公園山頂駅に着きました。山頂駅には、ロープウェイ駅長の「恋会門(こいえもん)」と、ガイドの「さくら」のキャラクター猫が出迎えてくれました。
千光寺公園は、平成21年に「恋人の聖地」として認定されています。