【岩国徴古館(岩国市立博物館・吉香花菖蒲園近く)】 岩国徴古館は、岩国藩最後の藩主・吉川経建(きっかわ・つねたけ・1855年~1909年・子爵・従二位)の弟、吉川重吉(きっかわ・じゅうきち・1860年~1915年・貴族院男爵議員・従三位)の遺志により、公益財団法人・吉川報效会(きっかわほうこうかい)が佐藤武夫に設計を依頼し建てました。戦時中の昭和17年9月着工、20年3月竣工。昭和26年から岩国市に寄付移管、岩国市立博物館。建築様式はパリのエトワール凱旋門に代表される新古典主義建築の影響を受けています。構造体はレンガ造り、外壁はブロック貼り。国の登録有形文化財。【他の写真】
【岩国徴古館・館内】 館内では「岩国徴古館新収蔵資料展2024」が開催中。7月15日まで。岩国徴古館を設計した佐藤武夫(さとう・たけお・1899年~1972年・名古屋市出身・建築家)は、旧制岩国中学校出身。早稲田大学で建築を学びました。建築音響工学の先駆者で工学博士。早稲田大学教授を辞任して設計事務所を開きました。日本建築学会会長。日本建築学会賞、黄綬褒章、日本芸術院賞、勲三等瑞宝章。錦帯橋の再建工事にも協力しました。作家・宇野千代の邸宅、岩国市旧庁舎も手掛けています。【他の写真】
【柏原美術館(岩国城ロープウェー山麓駅近く)】 柏原美術館(柏原伸二館長)は日本でも数少ない古武具の展示館として知られています。奈良時代から江戸時代にかけての刀剣、甲冑、兜、馬具、陣羽織、掛軸、書状、屏風、書画、陶磁器など、国宝、重要文化財、県・市指定文化財18点を含む約6000点を所蔵しています。【他の写真】
【柏原美術館・館内】 館内には横山大観の掛軸をはじめ、世界的に名高い歌川広重、葛飾北斎の浮世絵など貴重な文化財が展示されています。また、武田信玄と上杉謙信の川中島の戦いが描かれた八曲半双の「川中島合戦図屏風」や大名家の優美な調度品や絵師たちの絵画約250点も展示されています。国宝「稲葉江(いなばごう)」は幻の刀工と呼ばれている郷義弘(ごう・よしひろ)の最高傑作の刀剣です。【他の写真】
【吉川史料館(吉香花菖蒲園そば)】 吉川史料館は800年の歴史を有する岩国藩主・吉川家に伝来した歴史資料、美術工芸品など約7000点を収蔵しています。吉川家文書・吾妻鏡・太平記など2500点の歴史資料は、国の重要文化財に指定されています。【他の写真】
【吉川史料館・展示室】 また、2500点の美術工芸品は、国宝の太刀「狐ヶ崎(青江為次作・鎌倉時代)」、国重要文化財「繍箔胴福(豊臣秀吉より拝領の陣羽織・桃山時代)」など、吉川家が保存してきたもので、美術的にも工芸的にも高く評価されています。【他の写真】
【岩国石人形ミニ資料館(錦帯橋いざない街道沿い)】 300年以上の石人形文化を伝承する岩国石人形ミニ資料館では、錦川の錦帯橋下付近の川の中で採れる石人形(人の形に似た石)を展示しています。また、石人形の研究資料や、伝説、歴史、漢詩、和歌、俳句などの文化資料も展示。石人形のお土産も販売しています。石人形は江戸時代から錦帯橋みやげや、お守りとして知られています。【他の写真】
【岩国石人形ミニ資料館・館内展示室】 岩国石人形ミニ資料館には多数の有名人が訪れています。色紙やサインが展示されています。錦帯橋には【錦帯橋の乙女2人の人柱伝説】があり、石人形は錦帯橋創建時の乙女の人柱の生まれ変わりであるという言い伝えがあります。【他の写真】