【小瀬川(おぜがわ)ダムの管理施設が見えてきました】 マロンの里交流館を出発して国道186号線を約4km、北に向けて車を走らせると、小瀬川ダム(標高約180m)の管理施設が見えてきました。【他の写真】
【小瀬川ダム管理事務所】 国道186号線沿いの一番奥にある建物が小瀬川ダム管理事務所です。小瀬川ダムは広島県と山口県の県境を流れる小瀬川(一級水系=国土交通大臣が国土保全または国民経済上特に重要であると指定した水系)の上流部に建設された多目的ダムです。【他の写真】
【小瀬川ダム・天端(てんば)】 橋のように見えますが、小瀬川ダムの天端です。天端はダムの一番上部のことで、通常は道路や歩道になっています。小瀬川ダムは昭和39年6月に完成しました。【他の写真】
【小瀬川ダム全景(写真は山口県のサイトより)】 小瀬川ダムは重力式コンクリートダムで、堤高(ていこう=基礎岩盤から天端までの高さ)49m、堤頂長(ていちょうちょう=天端の右岸から左岸までの距離)158m、総貯水容量1140万立方メートル。起業者は建設省(山口県・広島県の委託工事)。施行者は(株)野村組。事業費は18.2億円。移転家屋38戸。【他の写真】
【小瀬川ダム・常用洪水吐(じょうようこうずいばき)から水が流れ落ちています(写真は日本ダム協会のサイトより)】 常用洪水吐はダムに穴があけてあり、その穴の大きさが限られていることで、ダムから流れ出る量を自然に調節して安全な流水を維持しています。【他の写真】
【ダムの天端の上から山口県側を望む】 この天端の中央より少し山口県寄りの地点が広島県と山口県の県境になっています。小瀬川ダムは広島県と山口県が共同で管理する都道府県営ダムです。ちなみに小瀬川ダムはブラックバスも釣れます。 【他の写真】
【小瀬川ダムの天端から小瀬川の下流を望む】 小瀬川(一級水系・一級河川)は広島県と山口県の県境付近を流れています。「夢路にも かへらぬ関を 打ち超えて 今をかぎりと 渡る小瀬川」。安政の大獄で江戸へ護送される吉田松陰が周防国から安芸国へと小瀬川を渡る時に詠んだ一句です。小瀬川の水源は中国山地の冠山(標高1339m)や羅漢山(標高1109m)などの連峰に発しています。
【小瀬川ダム天端から真珠湖(小瀬川ダム湖)を望む】 人造湖の小瀬川ダム湖は昭和62年に一般公募され、「真珠湖」と命名されました。その昔、天然の川真珠貝が多く生息していたことから、この名前になりました。この美しい真珠湖は心霊スポットでも有名です。【他の写真】
【慰霊碑(広島県側小瀬川ダム管理施設横)】 広島県側の国道186号線沿いの小瀬川ダム管理施設横に慰霊碑がありました。石板に「慰霊」の文字と「秋竹書」と刻まれていました。その横の石碑には「吉村儀夫君 昭和37年1月12日殉耺」 「岡村弌郎君 昭和37年10月11日殉耺」と刻んでありました。殉耺の耺は職なので殉職(勤務中に死亡すること)されたのでしょう。この慰霊碑のことを調べましたが分かりませんでした。小瀬川ダムが完成したのが昭和39年6月なので建設作業中に事故か何かで亡くなられたのでしょう。小瀬川ダムの建設に貢献されたのです。心より、ご冥福をお祈りいたします。【他の写真】