千光寺公園から、「文学のこみち」を下り、千光寺にお参りして、さらに下ってきました。もう少し下ると「みはらし亭」があり、その下に「おのみち文学の館」の区画が広がっています。
「みはらし亭」の前まで来ました。「おのみち文学の館」の区画には、「中村憲吉旧居」「文学記念室」(国登録文化財)「志賀直哉旧居」「文学公園」の四つの施設が点在しています。
尾道ゲストハウス「みはらし亭」(登録文化財)。宿泊施設(ホテル)で、カフェやバーもあります。大正10年に建てられた築100年を誇る茶園(別荘建築)。茶園(さえん)とは、尾道の発展に寄与した豪商たちの別荘のことです。カフェからの尾道の眺望は美しいです。サンドイッチなどの軽食もあります。【みはらし亭】
尾道ゲストハウス「みはらし亭」。ここからの眺望は抜群。1階がカフェ。この「みはらし亭」の下の奥まった所に「中村憲吉旧居」があります。【中村憲吉】
「中村憲吉旧居」は、アララギ派歌人・中村憲吉(広島県三次市出身)が肺結核の闘病生活の後、昭和9年5月に亡くなった終焉の家です。享年46歳。【他の写真】
「中村憲吉旧居」。中村憲吉が闘病生活を送った離れ。母屋は取り壊されて、現在はありません。なお、中村憲吉の出身地、広島県三次市には、【中村憲吉記念文芸館】があります。
再び尾道市街を眺めながら坂を下ります。まさに「坂の町、尾道」です。
坂道から右の小道に入ると、休憩所がありました。この小道を奥に進み、「文学記念室」に向かいます。
小道の塀に一匹の猫がいました。近づくと、飛んで逃げました。”好きなのに嫌われる” よくある事です。「猫の街、尾道」ですが、今回は猫にあまり出会えませんでした。尾道には【猫の細道】というのもあります。
奥の小道を右に折れ、石段を上ると、「文学記念室」の門がありました。この門は、瀬戸内海を拠点とするアイドルグループ【STU48】の2ndシングル
「おのみち文学の館」の「文学記念室」(国登録文化財)。林芙美子(尾道小学校卒・尾道市立高等女学校卒)、尾道市出身の小説家である高垣眸、横山美智子、行友李風、歌人である中村憲吉、山下陸奥、川柳家の麻生路郎の資料が展示してあります。東京にあった【林芙美子】の【書斎】も中に再現されています。【他の写真】
猫の足跡の坂道を下って帰途につきます。「志賀直哉旧居」と「文学公園」は、またいつの日か訪れたいと思います。「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」(林芙美子)。
尾道市街の本通り商店街まで戻りました。もう日が暮れていきます。今日はよく歩きました。尾道市役所前の駐車場までもう少しです。それからインターチェンジに向かい、山陽自動車道に乗って帰ります。
小雨の山陽自動車道から降りて帰ってきました。すっかり夜です。車を止めて一休み。尾道市の千光寺公園は小雨でしたが、深みの感じられる空間でした。